音声のオンライン再生
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理解を深めるために
名詞の前に来る形容詞についての注意事項
A 複数名詞に不定冠詞desを用いる場合の変化
形容詞が前に置かれた複数名詞が不定冠詞をとる場合は、des ではなく de となる。
例:Elle a un bon ami. 彼女にはいい友達がいます。
Elle a de bons amis. 彼女には何人かのいい友達がいます。
*ただし現在の話し言葉ではそのまま不定冠詞複数を使ってdes bons amis とする傾向もある。
B 母音や無音の h で始まる男性名詞の前で特殊な形を持つ形容詞
beau, nouveau, vieuxなどの形容詞は母音や無音の h で始まる男性名詞では特殊な形(男性第2形)をとる。
さらに女性形はこの男性第2形から作られる。
例:un beau studio
un bel appartement
une belle maison
例:de beaux studios
de beaux appartements
de belles maisons
副詞
A よく使う副詞
副詞は動詞、形容詞、他の副詞、さらに節や文全体を修飾する語で、不変化である。
副詞
→ lentement
→ rapidement
→ attentivement
女性形
→ lente
→ rapide
→ attentive
B 形容詞から派生した副詞 -ment
形容詞の女性形に-mentをつけて作られ、様態や仕方を示す副詞も少なくない(これは -ment がもともとラテン語の女性名詞 mens「こころ」から来ていることによる)。
形容詞
lent ゆっくりと
rapide 速く
attentif 注意深く
C 文中の副詞の位置
・形容詞や他の副詞にかかる場合はその直前
例:Il est très beau.
彼はとてもハンサムです。
例:Elle arrive trop tard.
彼女は到着するのが遅すぎです。
・動詞にかかる場合は原則として動詞の直後、補語の前
例:Élise aime beaucoup le chocolat.
エリーズはチョコレートが大好きです。
例:René travaille souvent à la bibliothèque.
ルネはよく図書館で勉強しています。
D 分量を表す副詞 (名詞と共に)
小 peu de < un peu de < beaucoup de < trop de + 名詞(無冠詞) 大
例:Élise mange peu de viande dans son café.
エリーズは肉をほとんど食べません。
例:Elle mange un peu de poisson.
彼女は少しだけ魚を食べます。
例:Elle mange beaucoup de légumes.
彼女は野菜をたくさん食べます。
例:Mais elle mange trop de chocolat.
でも彼女はチョコレートを食べ過ぎです。
比較級についての補足(特殊な比較級、名詞、動詞の比較表現)
A 特殊な比較級を持つ形容詞・副詞
特殊な比較級を持つ形容詞・副詞もある。
例:Le fromage français est bon.
フランス産チーズは美味しいです。
Le fromage français est meilleur que le fromage japonais.
フランス産チーズは日本産チーズよりも美味しいです。
Les résultats de Sylvie sont meilleurs que les résultats de Juliette.
シルヴィーの成績はジュリエットの成績より良いです。
例:Jean parle bien chinois.
ジャンは中国語を上手に話します。
René parle mieux chinois que Jean.
ルネはジャンよりももっと中国語を上手に話します。
B 名詞の比較級
plus de / autant de / moins de + 名詞 + que + ~
「〜より多くの / 同じくらいの / より少ない(名詞)」
例:Jean a plus de livres que Pierre.
ジャンはピエールより本をたくさん持っている。
Thomas a autant de livres que Jean.
トマはジャンと同じくらい多くの本を持っている。
Pierre a moins de livres que Thomas.
ピエールはトマほどは本を持っていない。
Il y a plus de pain.
より多くのパンがあります。 (cf. du pain)
Il y a plus de croissants.
より多くのクロワッサンがあります。 (cf. un croissant, des croissants)
名詞の比較級も副詞や形容詞とよく似た作り方をするが、以下の点に注意。
-
副詞や形容詞の比較の場合には plus の語尾の s が発音されないが、名詞の比較の場合には plus の語尾の s がはっきりと発音される。
-
同等比較では aussi ではなく autant de が用いられる。
-
de のあとの名詞は冠詞なしで置かれるが、その名詞が本来部分冠詞とともに用いられる名詞(第6課参照)であれば単数形、不定冠詞とともに用いられる名詞であれば複数形となる。
C 動詞の比較表現
動詞の比較には plus、moins、autant など数量副詞の比較級をつけて比較の表現を作る。名詞の場合と同様に plus の語尾の s が発音される。
例:Jean travaille plus que Pierre.
ジャンはピエールよりもよく勉強します。
Thomas travaille autant que Jean.
トマはジャンと同じくらい勉強する。
Pierre travaille moins que Thomas.
ピエールはトマほどは勉強しない。
最上級
A 最上級の作り方
フランス語で形容詞を使った最上級の表現の仕方は以下のとおりである。
なお、最上級の場合、比較の対象を示す「~の中で」という表現には多くの場合、前置詞の de が用いられる。
例:René est le plus intelligent de la classe.
ルネはクラスの中で一番頭がいいです。
Élise est la plus intelligente de la classe.
エリーズはクラスの中で一番頭がいいです。
C’est le restaurant le plus cher de la ville.
それは街で一番高いレストランです。
*名詞の後に来ている形容詞を最上級にする場合は、名詞の後でもう一度定冠詞を繰り返してつけることに注意。
例:C’est le restaurant le plus cher de la ville.
*plusの代わりにmoinsを使うと逆の意味になる。
例:C’est le restaurant le moins cher de la ville. それは街で一番安いレストランです。
*bonの最上級は比較級のmeilleurに冠詞を付けて作られる。
例:Le café français est bon.
→ Le café italien est le meilleur.
La cuisine italienne est bonne.
→ La cuisine française est la meilleure.
Les fromages italiens sont bons.
→ Les fromages français sont les meilleurs.
Les pâtisseries françaises sont bonnes.
→ Les pâtisseries viennoises sont les meilleures.
B 最上級をとる形容詞の位置について
フランス語では名詞を修飾する品質形容詞の大部分は名詞の後ろに置かれる。
例:un étudiant intelligent
利口な学生
une maison confortable
快適な家
この場合は、最上級をとるときの語順は1つに限られる。
例:J’ai une maison confortable.
私は快適な家を持っています。
C’est la maison la plus confortable du quartier.
この地区で一番快適な家です。
ただし一部の品質形容詞は名詞の前に置かれることもある(教科書:第4課 p.34 参照)。
例:J’ai une belle maison.
私はきれいな家を持っています。
この場合、最上級を作る際に
例:C’est la plus belle maison du quartier.
この地区で一番きれいな家です。
のように形容詞を名詞の前に置いたまま比較級にしてもいいし、
例:C’est la maison la plus belle du quartier.
この地区で一番きれいな家です。
のように形容詞を名詞の後に持ってきて比較級にしてもよい。